憲法と平和2008 「平権懇」連続学習会

●第4回 裁判員制度を考える

講師  西野喜一(新潟大学法科大学院教授)

日時  96日(土)14時~16

会場  毎日ホール(地下鉄東西線竹橋駅に接続、パレスサイドビル地下1階)

参加費 500円(どなたでも参加いただけます)

主催  平和に生きる権利の確立をめざす懇談会

一般国民を刑事裁判に参加させる裁判員制度の実施が近づき、さまざまな疑問が生まれている。冤罪が続発するような現在の刑事司法がこれで改善されるのか。延々と長期にわたる裁判が合理的に進行するようになるのか。一般市民に「正しい」判断ができるだけの材料がきちんと提供されるのか。死刑を宣告しなければならないような立場に立ちたくないとすれば、どのようにすれば拒否できるのか。──西野先生に聞いてみよう。

西野喜一(にしの きいち)

1949年福井市生まれ。東京大学法学部卒業、ミシガン大学ロースクール修士課程修了。名古屋大学法学博士。東京地方裁判所判事補、新潟地方裁判所判事などを経て現職。著書に、『裁判の過程』(判例タイムズ社、1996年)、『法律文献学入門 法令・判例・文献の調べ方』(成文堂、2002年)、『司法過程と裁判批判論』(悠々社、2005年)などがある。いずれも専門書だが、2007年に講談社新書として一般向けに『裁判員制度の正体』を刊行。

『裁判員制度の正体』書評より

 ……(裁判員制度が実施される)その結果、「手抜き審理が横行」し「真相の追求が図られなくなる恐れがある」上に、「被告人にも、犯罪被害者にも辛く苦しい思いをさせ」、「裁判員に動員される国民の負担があまりにも大きい」という、実施の「必然性がない」「迷惑な制度が生まれた」わけである。おまけに、この法律は「費用がかかりすぎ」、「憲法に違反」している疑いまであるという。

 そんな裁判員などに選ばれて貧乏くじを引きたくない、と思う人のために、西野氏は具体的な逃れ方を細かく指南してくれる。この本の読みどころである。罰則規定で脅しをかける国家側の論理に対抗すべく、さまざまな策を提示する著者の筆致は、明快かつユーモラスだ。

 現行の司法制度が完全であるなどとは毛頭思わないが、まずやるべきは今の制度の欠点をすべて洗い出し、漸進的に改革することだろう。無謀な一足飛びで多大なリスクを負わされるのは、ご免こうむる。

 ──大岡玲 『毎日新聞』2007916

●第1回 朝鮮半島の変貌を見る 

(終了。ブログの抄録をご参照ください)http://heikenkon.cocolog-nifty.com/blog/2008/index.html

講師 上原久志(日本平和委員会理事) 3月29日(土)午後2時 会場:日本民主法律家協会http://www.jdla.jp/image/map.gif

●第2回 基地被害と環境を考える

(終了。ブログの抄録をご参照ください)

http://heikenkon.cocolog-nifty.com/blog/2008_1/index.html

講師 林 公則(大妻女子大学非常勤講師) 5月31日(土)午後2時 会場:新宿・スモン公害センター


●第3回 自衛隊の変貌を見る
講師 内藤 功(弁護士) 
7月19月(土)午後2時~4時 
会場:新宿・スモン公害センター(終了しました)

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2008/08/07

自衛隊の変貌を見る③

Naitou002 ○判決をどう活用するか

 次に、この判決をどう活用するかという問題について、お話をします。まずこれまでの例では、違憲判決が9条関係で出た場合の政府側の反応というのは、異常に強力でありました。

ひとつは砂川事件のときのことです。今年の4月に私の昔からの友人である新原昭治さんが、アメリカの国立公文書館にいらっしゃって、1959年の砂川1審判決から後の最高裁弁論に向けての、アメリカ大使館と国務省との間の電報を入手してまいりました。私はそれを見て非常にびっくりしたんですが、59329日、米軍駐留違憲判決が下りますと、翌日の朝、午前8時に駐日大使が外務大臣・藤山愛一郎氏のところにやって来てですね、跳躍上告を暗にそそのかした。藤山外相は1時間後の岸内閣の閣議に出て行って、その方向を決めた。ただしその後最高検と東京地検は2日間議論しまして、東京地検は東京高裁のほうがいいと言ったらしいんですが、最高検が最後に押し切って、跳躍上告を43日にしたという経過なんですね。

 そのとき最高裁長官は、とにかく弁護団と会わなかったんですよ。15人の裁判官のうち田中耕太郎長官ともうひとり、2人だけ会わなくて、13人は全部僕らと会ってくれたんです。ところがその長官が、駐日大使と会って、現在、松川事件を含む3000件の事件が最高裁に滞留しておるというから、早くとも9月の判決だと言った。それを大使は電報で国務省に連絡しています。まあ、日米同盟というのはこういうものだということを示したものですね。

 長沼判決の場合はここで申し上げるまでもなく、裁判長に対する書簡による干渉があり、忌避申立、訴追申立等の連続攻撃が行われて、判決後は裁判官を地方に不当に転勤させるという措置が取られたのであります。

 今回は福田総理は、「主文では勝った」とか、「憲法違反は傍論に過ぎない」と言い、外相は「ヒマになったら読む」、幕僚長は「航空自衛隊は関係ない」という態度でありますので、このレベルの反論であれば、前の2回に比べて弱い。こういう場合は学習会を全国的に行って読み合わせをやって、まずこれを定着させることが重要です。すでに一般のマスコミは翌日以後はピタッと報道いたしません。これを忘れさせる戦略だと思うんで、逆にこちらは忘れさせないということが大事だと私は思います。67日に岡山で行われた全国弁護団・原告団の会議でもその方向を決めてやっております。

 名古屋高裁の判決の活用については、5点申し上げたいと思っております。

 第1は今後の政局とのからみです。空輸作戦を91項違反と断定された判決が確定したわけですから、これを使わない手はないんで、遠慮はいっさいいらない。100パーセント使っていく必要がある。

 まず当面の焦点になっているクウェートのアリ・アルサレム基地から、引き続き週34

回、C131輸送機によるバグダッド基地その他への空輸が依然として行われておるわけでありますから、この判決に基づいて、根拠法であるイラク特措法をただちに廃止させる。さらにもうひとつの筋としては、本年の12月末日をもって国連安保理の決議1720号が失効します。国連安保理が再び多国籍軍の駐留を認める見込みはない。多国籍軍の根拠がなくなればイラク特措法の存立の根拠が12月末をもって消失する。この問題は秋の臨時国会で徹底的に追及していただかなきゃならないと思います。

 関連してインド洋派遣艦隊の問題です。昨日、再開後第3次の補給艦と護衛艦が佐世保から出港いたしました。この艦隊の活動は、イラク自由作戦、アフガニスタンにおける不朽の自由作戦、インド洋における海上阻止行動、3つの海上作戦を命令されているアメリカの中東軍、第5艦隊、中東方面の海軍部隊、その指揮下のイギリスやパキスタンの海軍に給油をすることです。海上自衛隊は直接米空母に給油している証拠はないんですが、アメリカ海軍の給油艦に給油して、アメリカの給油艦から米空母キティホーク、アイゼンハワーに給油されている。してみるとこのイラクの判決の、米軍の武力行使と一体になった行動というものについて、これはどうなんだと。確定判決を適用して、新テロ特措法の違憲性をつくということが非常に大事な問題になると思います。

 しかもさっき指摘しましたように、内閣法制局の伝統的な見解、大森法制局長官時代以降の伝統的見解を元にしても違憲だというのですから、この判決とこの見解を手元に置いて、キリキリ詰めていただいたら、政府は本当に立ち往生する。言い逃れをするにしても、何回も審議ストップに追い込むことができるんじゃないかと思います。参議院では多数を占めている野党だから、あまり質疑をしないで最後に否決するということだけではなくて、充実した審議をやってもらいたいと、議員経験のある私としては期待しているところなんです。

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2008/08/06

自衛隊の変貌を見る②

○この判決を得るまでの経緯

 イラク派兵差止訴訟については、私は4年間微力ですが、若干の討論に参加しましたので、その経験に基づいて、いくつかの感想と今後の運動の参考を申し上げたいと思います。

 この裁判は全国で11の裁判所、北から言いますと、札幌、仙台、宇都宮、東京、甲府、静岡、京都、大阪、名古屋、岡山、熊本、この11地裁に提訴しました。

 いちばん最初は札幌地裁で、箕輪登もと防衛政務次官・自民党の衆議院議員が提訴したわけです。20031218日に札幌弁護士会の法律相談所にお見えになりまして、小泉総理にイラクへ行くなと言いたいんだが、自分はもう議席がない、裁判官なら聞いてくれるであろう、従ってイラク派遣をやめろという裁判を起こしたい、という申し入れでした。法律相談所の方がびっくりしてですね、会長・副会長にご相談して、札幌・釧路・函館・旭川と、全道4つの弁護士会400人以上の弁護士さんに弁護団に入らないかと照会を出したところが、4分の1を超える109名の方が代理人になってよろしいというので、2004128日に札幌地裁に提訴した。従いましてこの裁判は、自衛隊合憲論者であっても、海外派兵は絶対に許さんという人を含めた裁判になっていったのであります。

2番手が名古屋です。これは原告3251名、愛知県の方が主力ですけれども、インターネットで全国から原告を募集して、大原告団になった。集団訴訟の威力を発揮したということが言えると思いますね。

 注目すべきは仙台の裁判で、イラク派兵差止訴訟ともう1件、裁判を起こしています。航空自衛隊松島基地において、クウェートに派遣される航空自衛隊の隊員の壮行会を行った。このときに松島基地周辺の自治体が公費を金一封包んだ。これは公費の憲法違反の支出ではないかと裁判を起こしました。

 これらの裁判を起こした原告団の方々の思いを込めた陳述書があります。名古屋、大阪、甲府、静岡では300頁ないし400頁を超える分厚な陳述書が印刷されております。これを見ますと、まず広島・長崎被爆のご体験のある方、それから沖縄戦の体験のある方、外地で敵の捕虜を刺殺したことのある方、外地で飢餓寸前になった方、内地において勤労動員で工場で苦労された方、学童疎開で苦労された方、もっと若くてベトナム戦争あるいは今度のイラク戦争の映像を見て戦争を考えた方。そういう方々が自分の体験とイラクの市民の思いをオーバーラップさせて、この訴訟に踏み切ったというんですね。これを本当に読んだ裁判官は、なんとかせにゃならんと思ったと、私は思うんです。

 ただご承知のとおり日本の裁判官は、憲法第9条、安保・自衛隊問題について、常に腰が退けて逃げ腰です。例えば長沼判決一審の裁判長、福島重夫さんは、いま退官して弁護士をやっておられますが、2003年の96日に札幌で行われた一審判決30周年のときに、こういうスピーチをされたんですね。「一つ言いたいことは、自衛隊がこうまでなったということは、裁判所がいわゆる怠慢というような、歴史の中において裁判所は責任を負うべきだと思います。それはチェックする機会は充分ありました。だけど結局やらなかったという怠慢さというのは、僕は裁判所が一班の責任を負うべきだと思います。」

 法務省は、平和的生存権は具体的な権利ではないということ、自衛隊の違憲・合憲問題は強度の政治問題であるということ、この2つはおそらく1973年の長沼第2審以来築き上げてきた路線だと思います。これを金城鉄壁としてですね、訴えを撃退するという構えであります。これに対して3方向から突破しようと。ひとつはさっき言いました、原告の思いを裁判官に分からせるということですね。2点目はイラク戦争の実態、戦争の意図、状況、それと自衛隊のいまの関与の仕方、イラクの市民の被害というものを、新聞を中心にした資料を証拠化して提出して、裁判官によく説明をしていく。3点目はさっきの福島元裁判官の言葉などを引用してですね、いまこの日本が戦争直前の状況になっているときに、裁判官というものの果たすべき責務を説くと。この3つの線で各裁判所で原告は奮闘されたと思います。

 とくに名古屋高裁の特徴は、DVDの上映の許可をとりまして、イラク戦争の生々しい実態を裁判官に映像を通して見てもらったということもありました。もうひとつは名古屋地裁の内田裁判官はとくに本件のために津地裁から出てきたと思われた方でありますが、不当な訴訟指揮をやるということで、これに対しては忌避の申し立てをした。それから名古屋市内および裁判所庁舎前での宣伝行動を徹底して行った。私はこういう裁判官に対する行動を門前でやることについては少し慎重にすべきではないかという意見を申し上げたんですが、名古屋高裁の原告団は断固としてやりますということで、立派でしたね。そういう姿勢が、裁判所に反省のチャンスを与えたのではないか。

 04年、05年はまったく絶望的に近い状態が各地であったように思います。しかし2006716日に陸上自衛隊がサマワから撤退しましたのは、ひとつの転機になった。以後は焦点が航空自衛隊に絞られましたので、立証の努力も半分に減ってきた。そこで情報公開法により防衛省に対して、何を運んでいるかという資料請求しましたところが、出てきたものはほとんど黒塗りの資料なんです。薬や医療器械をバグダッドに輸送しているということは消してないんですよ。それから、国際連合の職員さんを空輸したことも消してないんです。しかし他はほとんど何を運んでいるかを言っていない。ということは、まず多国籍軍の兵員であろうという推論が成り立つわけなんで、これを資料化して衆議院、参議院の各野党の主だった論客に提出して、ぜひ防衛省にこの点を究明してくれとお願いしました。2007221日に衆議院のテロ・イラク特別委員会で、防衛省の山崎運用企画局長がですね、多国籍軍の兵員の輸送が大半であるということを認めました。その会議録を各裁判所で証拠に引用しました。

 そして昨年の323日に、名古屋地裁のもうひとつの部の田近裁判長による判決がありました。結論は棄却なんですけれども、理由中におきまして一般論ですが、平和的生存権はすべての人権を保障する基礎にある、憲法9条は平和的生存権を国の側から保障するものである、憲法9条に違反する国の行為の結果、生活の平穏が害された場合には、賠償請求が可能であると書いた。当たり前のことですけれども、この程度のことも今までの裁判所が言わなかったのを言った。これを大いによりどころにして、さらに1ミリでも前進しようということを、お互いに確認いたしました。

 076月には志位共産党委員長が、情報保全隊というものがイラク派兵反対の国民運動に対して全国的に調査・監視の活動をしていることを暴露しました。これは本件裁判にも大いに使用すべきだとして、志位委員長の暴露された自衛隊の内部資料を証拠に提出し、準備書面で追加しました。これに対する法務省の反応は、非常に早くてですね、わが方の書類提出の3日後に早くも、このような主張は本件とは無関係だという反論をしてきたので、逆にこれは弱点なのではないかと我々は推察した次第です。

 名古屋高裁の審理に戻りますと、これは本年の131日、近代史の専門家でいらっしゃる山田朗教授の尋問をもって結審をいたしました。その前には小林武教授の尋問を行っております。そうして結審したのですが、417日の判決言い渡しまで2ヶ月半ほどあります。私はこのときに思い出したのは、1967329日の恵庭事件の判決のことなんです。あのときは67年の125日に最終弁論で、判決まで2ヶ月ある。我々は甘くてですね、憲法9条違反、ゆえに無罪、という判決が出るというふうに、9割方信じていた。蓋を開けてみますと、憲法問題に触れない無罪判決であった。その体験からいって、2ヶ月半の間に政府の何らかの介入・干渉、あるいは裁判官の心変わりがあるやも知れないと思いましたので、みなさんと討論してですね、判決文を手に取るまで、最後の最後まで気を緩めず、要請行動、葉書等を行うということを実行しました。

 判決は417日に出まして、52日に確定しました。原告団・弁護団はそれぞれ、上告をするかということを討議をいたしまして、弁護団は全会一致、原告団会議は圧倒的多数をもって上告しないことに決めたんです。主文では負けたんですから、上告して闘うのが本則なんでしょう。しかしながら今の最高裁の現状では、憲法のほかのテーマについてはともかく、9条に関する限り、これ以上のものが出るであろうか。ひょっとして平和的生存権はもとより、91項の解釈そのものも覆される可能性があるのではないか。そうするとこの判決、獲得したものをしっかり我々が踏まえて、宣伝して運動に活用するということがより大事なんではないかと、両方の利害得失を徹底的に討論してですね、その結果、上告しないことに確定いたしました。

私が心配したのは、原告団の中で1人でも闘うぞというので、おおそれながらと受付に出してしまえば上告したことになるので、「その点どうするのか」と言ったら、名古屋の弁護団は「いや、絶対大丈夫です、統制が取れてますから」と。しかしやっぱり心配になったんでしょうね、最終日の夜の12時まで受付付近に何人かの方が夜を徹して立っておられまして、もし間違ってこられた方にはお話ししてご納得いただくという態勢をとったと聞いております。

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2008/08/05

自衛隊の変貌を見る①

Naitou001 08.7.19 平権懇学習会 自衛隊の変貌を見る

内藤 功            

○名古屋高裁の違憲判決

 まず417日の名古屋高裁の判決についてでありますが、自衛隊の変貌を批判し、自衛隊の変貌と闘う上で、この判決がどういう位置づけになるか、という視点からお話ししたいと思います。

 判決はアメリカのイラク戦争に関する証拠に基づいて事実認定をやっております。

「イラク攻撃の大義名分とされたフセイン政権の大量破壊兵器は、現在に至るまで発見されておらず、むしろこれが存在しなかったものと国際的に理解されており、平成1712月には、ブッシュ大統領自身も、情報が誤っていたことを認めるに至っている」。

「当初の有志連合軍及びCPAからの主権移譲後の多国籍軍に参加したのは、最大41か国であり、いわゆる大国のうち、フランス共和国、ロシア連邦、中華人民共和国、ドイツ連邦共和国等は加わっておらず」次々撤収し、現在21カ国になっていると。

 それから「イラク各地における多国籍軍の軍事行動」として、ファルージャと首都バグダッドの2例を挙げまして、アメリカ軍による攻撃が開始され、空爆が行われ、クラスター爆弾並びに国際的に使用が禁止されているナパーム弾、マスタードガス及び神経ガス等を使用して、大規模な掃討作戦が実施された。残虐兵器と呼ばれる白リン彈が使用されたともいわれる」。これによりファルージャの多くの民間人が死傷し、少なく見積もって2080人であると。

 丹念に集めた新聞記事、インターネットの情報、出版物等を原告弁護団が証拠化して提出したものにより、手堅く認定しております。同様に首都バグダッドの状況についても、具体的に認定をしております。とくに平成188月から15千人をバグダッドに集中して掃討作戦を行ったということですね。

 裁判所が作成して配布した判決要旨は、全国紙でこれを全文出しましたのは、「しんぶん赤旗」だけであります。ほかの全国紙を見ましたが、毎日新聞だけは平和的生存権のいちばん肝心な部分を全部書いておりますが、ほかの新聞は省略していますので、本当の判決の神髄が分からない。

 この判決には3つの神髄というものがあると思います。1番目がイラク空輸が憲法91項違反であるということ。「現在イラクにおいて行われている航空自衛隊の空輸活動は、政府と同じ憲法解釈に立ち、イラク特措法を合憲とした場合であっても、武力行使を禁止したイラク特措法2