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「平権懇」☆関係書籍☆残部僅少☆

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  • ●(昭和出版・1989刊): 『釣船轟沈 検証・潜水艦「なだしお」衝突事件』
  • ●西沢優(港の人・2005刊・5000円+税): 『派兵国家への道』
  • ●大内要三(窓社・2006刊・2000円+税): 『一日五厘の学校再建物語 御宿小学校の誇り』
  • ●松尾高志(日本評論社・2008刊・2700円+税): 『同盟変革 日米軍事体制の近未来』
  • ●西沢優・松尾高志・大内要三(日本評論社・2003刊・1900円+税): 『軍の論理と有事法制』

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2007/04/14

自衛隊は何を考えているか②小西 誠

◎ 隊内で執拗・陰湿なイジメ

Konishi002 実例を出したほうが分かりやすいと思います。今週来たばかりのものを読み上げさせていただきますが、これは母親からEメールで来ております。

「お返事ありがとうございます。子供にはメールにてイジメのことを知らされました。今年の2月から勤務地が決まり、現在地が変わります。今のところ無休状態のため、外出もできない状態です。初めてイジメについてメールが来たのは、仕事を始めて2週間ぐらいしてからです。先輩に呼び出されて、棒で殴られた。夜、部屋の中で屁の臭いを嗅げと、無理やり嗅がされた。このときは、そのくらい我慢できなきゃ駄目だよ、となだめすかしました。息子の甘さからくるわがままと思ってしまったからです。

その後、今週の月曜日の夜にイジメ問題のメールが来ました。全裸にされた。タバスコをかけられた。上司は見て見ぬふり。辞めたい旨伝えても、そのまま返事はなし。逃げると罰金と脅かされた。メールもあまりしていると、あいつは辞めろとか言われるので、あまり連絡がとれません。寮にいる先輩がイジメに荷担しているようです。

私が息子から聞いた話はほんの一部のようですが、私の知っていることを書いてみました。本人はすぐに辞めたいのです。どうしても辞められない状態のときは、逃げ出させたいと考えています。私にとっては大切な一人息子です。就職はいくらでも換えがあるけれど、命の換えはないのです。どのようにすれば良いのでしょうか。力をお貸し下さい」

僕らの知っている自衛隊というのは、新隊員をいじめるのにこんな執拗なことはしなかった。命令で何かやらせたり、時には目立たないところを殴ったり、直接、短絡的なものだったんです。いまはこういう陰湿なイジメが、繰り返し継続的に続いている、いうことなんですね。

もうひとつご紹介しますのは、現職の自衛官からです。

「こんにちは。私は現職の自衛官として働いている者です。現在、上司からパワハラを受けており、精神が参っております。何かよい対策はないかと考えていますが、見つからないのが現状です。インターネットでこのサイトを見つけたので、メールをさせていただきました。詳しい話はメールでは長くなるので、電話でお話ししたいです。本当に精神状態が限界に来ております。もう退職しようと考えています。よろしければ電話にて相談を受けていただけないでしょうか。返信をお待ちしております」

いま私どものホットラインはメール専門の受け付けにしておりますので、こういうふうな中身なのですが、特別に電話で話しました。航空自衛隊の隊員で、32歳、2等空曹だと言っておりましたけれども、勤務上の報告書を出すのを忘れたということで、2ヶ月間の外出禁止になった。そして直接の上官から毎日、君はなぜ煙草を吸っているんだ、なぜ酒を飲むんだとか、ゲームを止めろとか、執拗にやられるらしいんですね。実は32歳の2等空曹を2ヶ月間の外出禁止にするなど、普通はあり得ないんです。航空自衛隊の場合は、下士官以上になればほとんど外出は自由です。外泊もできる。それが陸上自衛隊などとちょっと違うところですが。2ヶ月も外出禁止になりますと、精神状態がおかしくなりますね。籠の鳥みたいなものですから。

退職の制限にしろ、イジメにしろ、外出禁止にしろ、隊員を苦しめている。本当に死にたい、自殺したいという相談を、時々受けるわけです。こういう状態がなぜいま続いているのかということが、いちばん問題じゃないかと思いますね。

全自衛隊で自殺が増えておりますが、いくつか海上自衛官では裁判をやっています。長崎地裁で1件、横須賀の海上自衛隊のケースで横浜地裁で1件、訴えられています。1月にも宇都宮地裁で、海上自衛隊のイジメ問題が提訴されました。毎日新聞に小さな記事が載ったかと思いますが、これは海上自衛隊の幹部学校の学生で、同僚の防衛大出身のエリート学生から、お前は退職しないと殺すと執拗に脅されて退職していったという経過がありました。イジメに遭って、その後遺症が残っています。ある程度の障害は自衛隊側も認めているんです。私たちは裁判は、直接にはかかわる余裕がありませんけれども、事前の相談にはだいぶ乗ったケースです。

いま申し上げてきたように、自衛隊の中から大量の相談が寄せられているということですね。この動きの原因ですけれども、結論から言いますと、自衛隊がいま戦後最大の再編過程に入っているものですから、その過程で出てきている隊員へのストレス、そのストレスの中から出てくるイジメ、陰湿な嫌がらせ、それから退職制限です。こういう状態が背景にあるのではないか。

自衛隊側の方でもホットラインを設置して、対策をとろうとしたんですね。最初は自衛隊の中に作りましたけれども、その後民間に委託するような形でホットラインを作ったんですが、聞くところによりますと、ほとんど相談がないということらしいです。といいますのは、そこに相談に行きますと、翌日には直属の上司のところに中身が来ていて、お前、どうしたんだ、とか、仕事を異動させられたりする。相談が筒抜けになってしまっている。

もうひとつは、民間に委託したんですが、あまり自衛隊のことがよくわからないので、相談が来てもどう対応したらいいか分からない。ただ聞くだけで機能していない。こういう中、私どもに相談がそうとう多く寄せられてきた、というところです。

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