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「平権懇」☆関係書籍☆残部僅少☆

  • ●大内要三(窓社・2010年): 『日米安保を読み解く 東アジアの平和のために考えるべきこと』
  • ●小林秀之・西沢優(日本評論社・1999刊): 『超明快訳で読み解く日米新ガイドライン』
  • ●(昭和出版・1989刊): 『釣船轟沈 検証・潜水艦「なだしお」衝突事件』
  • ●西沢優(港の人・2005刊・5000円+税): 『派兵国家への道』
  • ●大内要三(窓社・2006刊・2000円+税): 『一日五厘の学校再建物語 御宿小学校の誇り』
  • ●松尾高志(日本評論社・2008刊・2700円+税): 『同盟変革 日米軍事体制の近未来』
  • ●西沢優・松尾高志・大内要三(日本評論社・2003刊・1900円+税): 『軍の論理と有事法制』

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2007/04/16

自衛隊は何を考えているか④小西 誠

◎ 新野外令にゲリラ・コマンド作戦を追加

Konishi001 自衛隊の中でイジメ、自殺等々が相当増えてきている、その大きな背景にあるのは自衛隊の再編だと言いました。この自衛隊の再編問題は、残念ながら新聞の報道でも非常に部分的で、何が再編されているのか分からないというのが現状だと思います。次に、自衛隊の再編のポイントを何点か挙げておきます。

みなさん、自衛隊が対テロ・ゲリラ・コマンド作戦に全面的に再編されたということは、ご存じでしょうか。昔はソ連が攻めてくるというので、戦車・装甲車を準備したんですね。いわゆる機甲師団を軸に北海道の大地で、何キロにもわたって展開して前線をつくって、ドンパチをやる、これが昔の陸上自衛隊の戦闘でした。正確には対着上陸作戦と言います。こういう昔のやりかたの戦争は、もうほとんど止める。陸上自衛隊の中心は、対テロ・ゲリラ・コマンド作戦にほとんど変わっているわけです。別な言い方をすると、新防衛計画の大綱で言っておりますけれども、大砲や戦車は4割削減する。人員も3割削減する。余分な人員は対テロ作戦の強化に回す。簡単に言いますと、こういう方向にやっているわけです。

ところがこの実態というか現実、その全体像は全然、どのマスコミやテレビも伝えていない。だから今、自衛隊が戦後最大の再編に入っていることの意味が、ほとんど伝わって来ないんじゃないかという感じがするんです。

この再編はどこから始まったのか。さっき新防衛計画の大綱、200412月の大綱と言いましたけれども、これはもう最後の追認、公式に承認したということだけです。もともとは90年代の終わりから始まったんです。

ひとつは2000年1月に「野外令」という教程が改定された。自衛隊には「戦車教範」とか師団の教範だとか、小銃の教範だとか、教科書が100近くあるわけですけれども、最高の教科書というか、基本教範がこの野外令です。日本の陸軍では戦前、「作戦要務令」と言いました。この野外令が2000年1月に改定されて、改定の重要なポイントが2つありました。その一つはゲリラ・コマンド作戦が追加されたことです。

この野外令全文を、私は情報公開法に基づいて手に入れまして、いま、この『自衛隊そのトランスフォーメーション』という本を買った人にはインターネット上で全文、400ページ以上を無料でプレゼントします、というキャンペーンをしています。防衛庁はおそらく腹を立てているでしょうね。誰でも読めるようになっていますから。

2000年のことですが、12月4日に自衛隊の治安出動に関する訓令が改定されて、同時に防衛庁長官と国家公安委員長が締結した治安出動の際の治安の維持に関する協定が全面改定された。今までは自衛隊の治安出動は暴動対処が中心だった。60年安保、70年安保の騒乱は自衛隊では暴動と言うんですけれども、暴動対処が中心だった。その暴動対処は若干残すけれども、全体の治安出動の対象を「治安侵害勢力」と規定したんですね。解説書では治安侵害勢力とはゲリラだと言っています。

野外令が2000年に改定されて、治安出動に関する訓令の改定、公安委員会との協定の改定が200012月に行われた。これは皆さんご存じのとおり、あの2001年の9.11事件よりも1年近く前です。つまり自衛隊は90年代に、一方で対ゲリラ・コマンド作戦を準備しながら、これは日米安保の新ガイドラインと周辺事態法に基づく作戦の変更ですけれども、もう一方でこのテロ事件、9.11事件が起きる前から治安出動の対象を変更していたということです。

こういう治安訓練の協定が成立してから、北海道から九州まで、各師団・各県で治安協定が結ばれて、訓練マニュアルが作られて、一昨年からは実働訓練がすでに始まっています。北海道を皮切りに、警察と自衛隊の治安出動の実働訓練が始まった。これは全国化しております。こういう形で、治安出動対処、治安侵害に対する対処、テロ・ゲリラ対処ということで、全面的に動いているわけです。対ゲリラ脅威論の虚構ということについては、今日は述べる余裕がありませんが、実際は9.11事件よりもはるかに前に自衛隊はそういう態勢に入っているということです。

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