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「平権懇」☆関係書籍☆残部僅少☆

  • ●大内要三(窓社・2010年): 『日米安保を読み解く 東アジアの平和のために考えるべきこと』
  • ●小林秀之・西沢優(日本評論社・1999刊): 『超明快訳で読み解く日米新ガイドライン』
  • ●(昭和出版・1989刊): 『釣船轟沈 検証・潜水艦「なだしお」衝突事件』
  • ●西沢優(港の人・2005刊・5000円+税): 『派兵国家への道』
  • ●大内要三(窓社・2006刊・2000円+税): 『一日五厘の学校再建物語 御宿小学校の誇り』
  • ●松尾高志(日本評論社・2008刊・2700円+税): 『同盟変革 日米軍事体制の近未来』
  • ●西沢優・松尾高志・大内要三(日本評論社・2003刊・1900円+税): 『軍の論理と有事法制』

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2007年12月

2007/12/28

読む・読もう・読めば 22

浮遊する団塊

1947年から49年にかけてこの国に生まれた者たち(出生数は約800万だが、現存しているのは約680万ともいう)を「団塊の世代」と名づけたのは堺屋太一さんだった。じつは団塊と呼ばれて一緒くたに扱われるのをもっとも嫌う(くせに大多数が没個性)のが本人たちであって、「みんなちがってみんないい」と言われたいのだ。大学進学率22%なのだから「全共闘」のひとりよがりなど片隅の話だし、専業主婦率が史上もっとも高い年代なのだから「自立」にもやや遠い。

ともかく便利な言い方だから、反発しつつも「団塊」の用語を使う。その団塊にデカい顔をされて圧迫感を覚えてきたであろう世代の三浦展さんは、『団塊格差』でこう書く。

「団塊世代は、中卒、高卒であれば、自分の意志で就職先や仕事の内容を決めることはまずなかった。大卒者ですら、理科系なら研究室単位で就職先が決まっていたし、文科系でも法学部を出て官僚になるというコースが厳然と存在した。……言い換えれば、ほとんどの団塊世代にとっては、実質的には職業選択の自由はなかったのだ。もちろん女性は男性以上に職業選択、進路選択の幅が狭かった。こうしたことに対する不満が彼らをして、子どもが自由に自分の好きな仕事を選ぶことを望ませたのであろう。」

結果、団塊の子の27%がフリーター、ニート、派遣であり、団塊自身も定年になってあらためて「自分さがし」を始める者が少なくないという。そうだろうな。なんか気の毒だがなんか気持ち悪い。

この60年間の日本社会の構造変化のうち、どの部分をどのように担ってきたのか、早くも自分史を書き始めた団塊には問いたい。時代に応じての変わり身をすべて正当化するような、あるいはヒトのせいにするような、開き直りの偽インテリ元サヨクは嫌いだ(むろん人ごとではない)。こうして「2007年問題」といわれた、団塊大量定年が始まった2007年は暮れる。 (大内要三 20071228日)

2007/12/15

「対テロ戦争の時代に」総括編

平権懇は、今年、「対テロ戦争の時代に」というテーマで連続学習会を開催してきました。本日、1215日の学集会は、その最終回、総括編です。憲法・メディア法専攻の田島泰彦さんに「戦時に向かう言論統制と日本国憲法の精神」と題して、現在の憲法状況を語っていただきました。多数ご参集くださり、ありがとうございます。当日の記録は、後日アップいたします。

2007/12/14

読む・読もう・読めば 21

ゴルゴタの丘を

川人博さんは「過労死」の語を広めた社会派の弁護士であり、その功績は大きい。けれども北朝鮮による拉致問題の解決をめぐっての姜尚中さんへの批判は、「正義感」が過ぎて、読むのも辛い文章になっている。今年の6月に刊行された『金正日と日本の知識人』では姜さんを「金正日のサポーターか」と書き、「姜尚中よ、耳をすまして民衆の声を聞け、そして、過去の言動を謝罪し、日朝民衆とともに、独裁者と対峙せよ」とまで書いている。ほとんど2ちゃんねるのノリだ。彼の北朝鮮現政権への態度は、次のようにまとめられる。

「軍事攻撃でない方法で、金正日独裁体制を一日も早く崩壊させる。/それによって、拉致被害者を救出し、共生収容所を解体し、人権蹂躙体制に終止符を打つ。このことは、アジアに人権と平和を実現する礎石を築くことを意味する。/その目標に向かって、一人ひとりの実践が積み重なっていくことを期待してやまない。」

拉致という国家犯罪が人権蹂躙の極致であることはそのとおりだ。しかし拉致被害者を救うために金正日独裁体制を崩壊させようという主張には、危ういものを感ずる。次のような指摘がある。

「なぜ彼(蓮池透さん)が「救う会」(北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会)から出て行ったのかというと、「救う会」が体制転換を考えているからだ、というのです。/拉致問題を解決するということとレジーム・チェンジを起こすということは違います。体制を転換させれば、生き残っている日本人は全部殺されてしまう。誰が考えてもそうですよ。コソボの問題を見れば、北朝鮮の体制が崩壊すればどうなるか自明です。」

これは川人さんに罵倒された姜尚中さんの、小森陽一さんとの対談のなかでの発言である(『戦後日本は戦争をしてきた』200711月刊)。なるほど。さらに姜さんは次のように敷衍する。私には分断朝鮮の悲劇をより深く理解している姜さんの主張のほうが正論に思える。重い結論ではあるが。

「私の結論は単純なんです。好むと好まざるとにかかわらず、自由のウイルスを北朝鮮にバラまくしかないんです。これによって北朝鮮は資本主義化への道を歩まざるを得なくなる。/我々は、現在の資本主義の矛盾がどれほど大きいものかということを知っています。資本主義の矛盾の中で、キリストが十字架をかついでゴルゴタの丘を登っていったのと同じように、あの国の多くの国民はゴルゴタの丘を登っていくでしょう。……南北が統一されれば素晴らしい道が我々の前に開けているのか、と問われれば、そうは思いません。思わないけれども、今の段階では歩まざるを得ないのです。」(大内要三 20071214日)

2007/12/02

「松尾高志著作集」刊行にあたって

募金のお願い(最新記事は1つ下にアップ)

私たちの友人、松尾高志さんが、6月15日に急逝してから、早くも5カ月余が過ぎました。「戦後レジームからの脱却」「憲法改正を私の政権で」と主張した安倍内閣は退陣、福田内閣がスタートしましたが、テロ特措法の後継法をめぐって「大連立」が企てられるなど、政治の混迷は続いています。こうした中で、世界の歴史と情勢を正確に見ながら、米軍再編や自衛隊の動向を観察、分析してきた松尾さんを失ったことは、日本と世界の平和を願う私たちにとって非常な痛手です。

松尾さんは亡くなる前日も大学で講義していたのですが、この情勢の中で、初めての単著の執筆を計画していました。ご遺族と友人たちで話し合った結果、彼が書き残したいくつかの論文、肉声の残った講演記録、継続中だった講演のレジメなどをもとに、「同盟変革――米国と日本の近未来」(仮称)と題する単行本を編集、来春を目標に、出版することになりました。

出版は彼の本も共著ですが何冊か出している日本評論社にお願いし、一般にも販売することになりますが、現在の出版情勢からいって、一定の販売が確保されていなければ、採算が取れない状況にあります。このため、出版後にも団体引き受け、集会などでの販売をお願いすることになりますが、事前に別記の通り、「松尾高志著作集刊行委員会」を作り、資金を集めることといたしました。

 つきましては、松尾さんと関わりがあった皆さまにご協力をお願いしたく、募金のお願いをする次第です。

また、この出版と併せて、彼に対する皆さまの想い出などを集め、別の追悼文集を編纂するとともに、来春には彼の本の出版を記念し、追悼文集もここで配布、彼の業績や人柄を偲ぶ会を開きたいと思っています。

ぜひ、ご理解の上、この計画にご協力いただきたく、お願い申し上げます。みなさまのご協力で何とか意味のある、いい本をまとめたいと思います。

寒さに向かいます。お体を大切になさってください。

松尾高志著作集刊行委員会・呼び掛け人

足立 昌勝(関東学院大学教授)

池田 眞規(弁護士、日本反核法律家協会会長)

石崎 一二(日本ジャーナリスト会議代表委員)

石原 雅晴(「銀座スエヒロ」社長)

浦田 賢治(早稲田大学名誉教授)

榎本 信行(平和に生きる権利の確立をめざす懇談会代表)

海部 幸造(日本民主法律家協会事務局長)

新原 昭治(国際問題研究者)

畑田 重夫(日本平和委員会代表理事)

東野 尚志(日本基督教団鎌倉雪ノ下教会主任牧師)

三輪  隆(埼玉大学教員)

渡辺  脩(弁護士)

1 皆さんのご参加によって、「松尾高志著作集刊行委員会」を作り、出版資金を募ります。郵便振替口座 00170-2-280776、松尾高志著作集刊行委員会 あて、なるべく年内にお振り込みいただきたいと思います。基金は1口3000円とし、多くの皆さんに会員になっていただくよう呼び掛けます。

募金いただいた方には、本を贈呈します。できるだけ2口以上をお願いしますが、もちろん、3.333…口(1万円)、1.666…口(5000円)も歓迎します。

2:追悼文集はブックレットの形を想定しています。執筆要領は次の通りです。

(1)長さは3000字程度を基準とします。手書きでも構いませんが、印刷の費用を節約するため、できるだけパソコンを使用し、ワードまたは一太郎、テキストファイルによる電子メールでお送りいただきたいと思います。旧ワープロの場合は転換できない場合が多いので、打ち出したプリントでお送りください。

(2)原稿の締切は、2008年1月15日とします。

(3)原稿の送り先は、電子メール: 3u5j2z@bma.biglobe.ne.jp

郵送の場合:〒176-0012 東京都練馬区豊玉北5-24-2-1003 大内要三 あてでお願いします。

なお、事務局は以下の4人が担当します。

大内 要三(編集工房【要】)

清水 雅彦(明治大学講師)

千坂 純 (日本平和委員会事務局長)

丸山 重威(関東学院大学教授) 

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