2018年10月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
フォト

「平権懇」☆関係書籍☆残部僅少☆

  • ●大内要三(窓社・2010年): 『日米安保を読み解く 東アジアの平和のために考えるべきこと』
  • ●小林秀之・西沢優(日本評論社・1999刊): 『超明快訳で読み解く日米新ガイドライン』
  • ●(昭和出版・1989刊): 『釣船轟沈 検証・潜水艦「なだしお」衝突事件』
  • ●西沢優(港の人・2005刊・5000円+税): 『派兵国家への道』
  • ●大内要三(窓社・2006刊・2000円+税): 『一日五厘の学校再建物語 御宿小学校の誇り』
  • ●松尾高志(日本評論社・2008刊・2700円+税): 『同盟変革 日米軍事体制の近未来』
  • ●西沢優・松尾高志・大内要三(日本評論社・2003刊・1900円+税): 『軍の論理と有事法制』

« 読む・読もう・読めば 31 | トップページ | 読む・読もう・読めば 33 »

2008/05/28

読む・読もう・読めば 32

都江堰のこと

中国四川大地震の報道に接するたびに胸が痛む。救援寄金を送るくらいしかできることがないのも悔しいことだ。余震におののく中で衣食住に欠き、感染症が広がり、さらに土砂ダム決壊の危険があるという。地震そのものの発生は天災で防ぎようがないが、危険地域が人口稠密地帯であること、耐震構造のない建築物が多いこと、そして土砂ダム決壊の危険が迫っていることは、みな人災ではないのか。

震源の近くに都江堰(とこうえん)市がある。都江堰とは紀元前250年ごろに建造され、今なお現役の治水・利水施設であり、ユネスコ世界遺産に登録されたのを記念して、灌県の地名も都江堰に改名された。むろん観光客狙いではある。かつて旧満州国建国大学に学んだジャーナリスト田中譲二氏は、1960年代と2000年の2度現地を訪れ、著書『覚え書 中国古代の水利施設都江堰と創建者李冰父子』(光陽出版社、2001年)に、都江堰建造の事情を要領よくまとめている。山を削って岷江の分流を成都に流し成都平原を潤すとともに、水を堰き止めるダムではなく、分水堤と低作堰により水量調節を行い土砂の堆積を防ぐという、古代の智慧と大工事に感嘆させられる。詳しくは同書を参照していただきたい。

しかし現代の中国政府は脱ダムではなく増ダムに邁進した。岷江の上流に06年に完成させた紫坪埔(しへいほ)ダムは日本最大の徳山ダムの倍の水量をたたえる。4万人の少数民族が立ち退いたという。円借款で建造され、電源開発が参画した。このダムに512日の地震で亀裂ができ、14日から緊急放流したことが、土砂ダム決壊危機の遠因だろう。紫坪埔ダムが決壊すれば都江堰市は水没するが。中国水利部は25日、地震による危険ダムは四川省内だけでも1803あると言っている。ダムで治水ができるなどと思うな、というのが都江堰の教訓であったはずなのだが。     (大内要三 2008528日)

« 読む・読もう・読めば 31 | トップページ | 読む・読もう・読めば 33 »

大内要三 コラム「読む・読もう・読めば」」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 読む・読もう・読めば 32:

» JCJ神奈川支部 久々の集会 [JCJ神奈川支部ブログ]
 JCJ神奈川支部の活動、なかなか例会を開けていません。  ジャーナリズム運動といういささか毛色の変わった運動は何をすべきなのか。特... [続きを読む]

« 読む・読もう・読めば 31 | トップページ | 読む・読もう・読めば 33 »

無料ブログはココログ