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「平権懇」☆関係書籍☆残部僅少☆

  • ●大内要三(窓社・2010年): 『日米安保を読み解く 東アジアの平和のために考えるべきこと』
  • ●小林秀之・西沢優(日本評論社・1999刊): 『超明快訳で読み解く日米新ガイドライン』
  • ●(昭和出版・1989刊): 『釣船轟沈 検証・潜水艦「なだしお」衝突事件』
  • ●西沢優(港の人・2005刊・5000円+税): 『派兵国家への道』
  • ●大内要三(窓社・2006刊・2000円+税): 『一日五厘の学校再建物語 御宿小学校の誇り』
  • ●松尾高志(日本評論社・2008刊・2700円+税): 『同盟変革 日米軍事体制の近未来』
  • ●西沢優・松尾高志・大内要三(日本評論社・2003刊・1900円+税): 『軍の論理と有事法制』

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2008/06/21

基地被害と環境を考える⑤

○環境保全国家へ

最後に安全保障の話をします。今までの安全保障は軍事活動が中心の安全保障でして、これはウエストファリア条約を機に誕生した。国家が領域、主権、国民を侵略から軍事力をもって守護するというのがその内容です。抑止理論が誕生するなかで、安全保障のディレンマということが言われるようになるわけですね。自分たちの国が強くなって安全になると、他の国にとってはそれが脅威になる。そうしたら他の国は、相手の国が強大だから自分の国も戦力を整えなければいけないと考える。で、大きくなると、また反対側の国は戦力を整えなければいけなくなる。自分の国の安全が相手の国の不安定につながるということで、ゼロサム的な性質を持つと言われていて、その中で軍拡が進んで、軍事環境問題も深刻になっている。そういう安全保障はどうなんだろうと。

最近の概念として、環境安全保障というものがあります。その特徴のひとつは、非軍事的な脅威も安全保障の範疇とするということです。つまり資源の枯渇や気候変動なんかの環境問題によって、人々の安全が脅かされるんだったら、それを守るのも安全保障の一種だと。今までのように他の国から戦争を仕掛けられることへの防御だけが安全保障の範囲ではない。一方で、敵国が存在しなくても脅威が存在するとした。結局、環境安全保障だと環境的基盤を脅かされるかどうかが重要なのであって、脅かす主体というものが自国の人なのか、それとも敵なのか、そういうことは関係ないということです。

もうひとつの特徴は、国家安全保障ではなくて、個々の人間だったり人類全体だったり、なかなか定義が難しいんですが、人間を単位とする安全保障というものが考えられるようになってきているということです。環境保全による人間の安全保障がなぜ大事かというと、軍事活動による国家安全保障では環境破壊による脅威に対応できないからです。軍事活動自体が環境事態を深刻に破壊するものであると。安全保障の対象を、軍事的脅威から、もっと非軍事的脅威を重視するように変わっていくということが、大事じゃないかというような話が出てきています。

まとめようと思います。

現在主流である軍事支配による国家安全保障というものを、アメリカなんかはやっています。そういったものを批判するためにどうするかというと、やはり現実の被害を正確にとらえた上で批判していくことが大事なんじゃないのかと思います。

国家安全保障という名目だったり、あるいは抑止という名目によって多額の軍事費がどんどん投入されているわけですが、そういったものは本当に人の安全保障にとって重要なのかとか、維持可能性を考えたときに意味があるのかと考えたときに、観点が出てくるのかなと思います。それは軍事活動がどれだけ公共性が少ない活動であるかを示して、環境保全の重要性を訴えるということにもつながっていく。

軍縮というものは平和を考えるうえでは大事だと思うんですけど、そこに環境保全の立場から軍縮が必要だという視点も組み入れていくのがいいのではないかなというのが、私の立場からの考え方になるわけです。

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