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「平権懇」☆関係書籍☆残部僅少☆

  • ●大内要三(窓社・2010年): 『日米安保を読み解く 東アジアの平和のために考えるべきこと』
  • ●小林秀之・西沢優(日本評論社・1999刊): 『超明快訳で読み解く日米新ガイドライン』
  • ●(昭和出版・1989刊): 『釣船轟沈 検証・潜水艦「なだしお」衝突事件』
  • ●西沢優(港の人・2005刊・5000円+税): 『派兵国家への道』
  • ●大内要三(窓社・2006刊・2000円+税): 『一日五厘の学校再建物語 御宿小学校の誇り』
  • ●松尾高志(日本評論社・2008刊・2700円+税): 『同盟変革 日米軍事体制の近未来』
  • ●西沢優・松尾高志・大内要三(日本評論社・2003刊・1900円+税): 『軍の論理と有事法制』

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2008/08/12

自衛隊の変貌を見る⑧

Naitou004 ○自衛隊の変貌を見る指標

陸海空の自衛隊がどういうふうに変わっていくか、どういう指標で見るかをしっかり確立しておくと、いろんな森羅万象が整理されて、重点と非重点が区別されると思います。私はそのいちばんいい文献は、「朝雲新聞」の平成16122日号に全文載っております、「防衛力のありかた検討会議」の文書だと思います。ここには2004年の11月に防衛庁長官に対して、将来陸海空の自衛隊をどういうふうにもっていくかというイメージ、性格が具体的に書いてある。

一部を紹介しますと、陸自は普通科を中心に強化を図る。戦車・火砲を削減する。最近、山梨県平和委員会の調査によりますと、北富士演習場で第一師団の各部隊が訓練をやってきたんですが、ここ4年来の特徴は、榴弾砲の訓練が半分に減ってきている。普通科連隊による小銃・小火器の訓練が増えてきている。それからFTC(富士トレーニングセンター)はハイテク機器を備えていて、陣地防御訓練をやるんですね。いまの戦闘で中隊長以下何人戦死した、この攻撃は失敗、この攻撃は成功というのがコンピューターで全部出てくる。明らかに日本に上陸してきた敵軍と戦うという軍隊ではなくて、外地で人間を相手にする戦闘、テロ組織を相手にする戦闘に陸上自衛隊が変わってきている。4年前にはこの文書に書いてあった意味が分からなかったんですけど、4年たってこれが現実になってきたんですね。

もうひとつ中央即応集団も、「あり方検討会議」で創設することが謳われたものです。このもとに化特殊武器防護隊を入れる、緊急即応連隊を創設する。今年の331日に宇都宮に緊急即応連隊は発足いたしました。それからこの「あり方検討会議」では、海外派兵は国連の安保理決議が出たら30日以内に行うと。これはかなりのことですよ。常時即応態勢にある部隊を何個か決めておかないとできない。それから外国の軍隊が日本の本土に上陸してくる可能性は低いけれども、離島には小部隊が来るかもしれない。そういう場合に備えた部隊を作っておく。

海上自衛隊ですが、外線部隊の自衛艦と、内線部隊である地方隊所属の艦艇とあって、地方隊の艦艇はわりとのんびりしていたんですね。そんなに遠くへ行かなくていい。ところが今年の3月末に編成替えをしまして、地方隊の護衛艦を全部、護衛艦隊司令官のもとに提供することになったわけです。護衛艦隊司令官はこれをフォース・プロバイダー、供給者といたしまして、フォース・ユーザーである自衛艦隊に必要に応じて提供するわけです。インド洋に派遣する必要があれば、地方隊の艦艇を含めた護衛艦隊の手持ちの軍艦から派遣すると、こういう形になりました。したがいまして、それもこの2004年の11月の文書に書いてあったことです。

例えば「さわゆき」という軍艦がありますが、これは横須賀地方隊第21護衛隊の所属、これを編成替えで第11護衛隊にしまして、護衛艦隊司令官のもとに提供します。本来は横須賀の近く、大島とか硫黄島とか、そのへんで動いている船なんでしょうが、本年の洞爺湖サミットに際しまして警備のために、大湊に回航を命ぜられた。7月上旬に青森県尻屋岬の沖で、乗り組みの水兵さんが碇の部屋、揚碇室の扉の綱にライターで火をつけて火災が起きてですね、それを取材する青森放送のヘリコプターが取材に向かった途中、付近で墜落しました。

まだ詳細を知りませんが、「さわゆき」はさぞ任務が変わって兵隊が大変だったろうなと思いますよ。おそらく、インド洋に行ったときどうするか、補給艦を守るときどうするか、というような、今まで横須賀地方隊でのんびりしていた時と違った訓練をされていると思うんですね。ある新聞が「一等海士は、今までと違った任務がきて負担が増えてイライラしてやった」と書いていますが、本当だと思いますね。

アメリカの軍艦との給油の一体化の問題ですが、去年、日本共産党の小池参議院議員さんが予算委員会で、米海軍のホームページからとった写真を示しました。前方手前はアメリカのアイゼンハワーという原子力空母です。艦上には艦載機が待機しております。1機が発艦したところです。この空母を護衛する任務をもちまして、前方左舷3000くらいありますか、アメリカの巡洋艦が右側、左側にいますのが日本の補給艦「ときわ」です。パイプがひっぱってありまして、米巡洋艦に補給しているんです。まさに空爆作戦中のアメリカの艦隊、空母艦隊にこういう形で給油しているわけですね。

航空自衛隊の変貌についてもお話ししたいと思います。ここでは、対地攻撃の訓練を始めたということが重要ですね。これまで爆撃の演習場は、主にグアム島の北西にある無人の珊瑚礁でした。「朝雲」新聞の710日号によれば、最近アメリカのアラスカで行われた「レッドフラッグ・アラスカ」というアメリカ空軍の演習に、航空自衛隊第2航空団のF15戦闘機が参加しました。

特徴をいくつか挙げますと、第1はですね、KC135という給油機から給油を受けて、千歳から7時間で太平洋を横断したんですね。

2点目は、F15はアメリカ空軍のアグレッサー部隊と交戦訓練をしたと。アメリカ空軍と対等に訓練をやっている。アグレッサー部隊は仮想敵部隊で、昔はソ連の空軍の飛行機をそっくりそのまま、服装もソ連空軍と同じ服装の操縦士がやっていたんですが、いまはどこの国なんですかね。

3点目は、電子戦下の戦闘であると。守るほうは電波を発信して目潰しして、攻めるほうはまたそのレーダーを目潰しするという、こういう状況下での戦闘訓練をやっている。4点目は、状況によってアメリカの空軍の飛行機を航空自衛隊の指揮下に置く訓練もしている。5点目は、早期警戒機767というレーダーを頭に積んだ飛行機を飛ばしておきまして、そこから多数の戦闘機に情報を提供している。

 最後に6点目ですが、ついでにアメリカ空軍の誇るステルス戦闘機、つまりレーダーに見つからない戦闘機を視察してくる。以前に日本はこれを入れようとして小池百合子前防衛大臣がアメリカに行ったけれども、アメリカは日本に秘密保護法がないから、そんなものがやれるかというので断られたというものです。それからC17大型長距離輸送機も見学する。こういうような状況です。

 それからミサイル訓練についても「朝雲」新聞に記事が出ていますが、初めて日米の実動ミサイル訓練を7月中に実施する。海上自衛隊はイージス艦「こんごう」、それから航空自衛隊はPAC3の部隊が参加して、日米の共同訓練を海、空、宇宙空間を通じてやる。

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