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「平権懇」☆関係書籍☆残部僅少☆

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  • ●小林秀之・西沢優(日本評論社・1999刊): 『超明快訳で読み解く日米新ガイドライン』
  • ●(昭和出版・1989刊): 『釣船轟沈 検証・潜水艦「なだしお」衝突事件』
  • ●西沢優(港の人・2005刊・5000円+税): 『派兵国家への道』
  • ●大内要三(窓社・2006刊・2000円+税): 『一日五厘の学校再建物語 御宿小学校の誇り』
  • ●松尾高志(日本評論社・2008刊・2700円+税): 『同盟変革 日米軍事体制の近未来』
  • ●西沢優・松尾高志・大内要三(日本評論社・2003刊・1900円+税): 『軍の論理と有事法制』

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2009/03/21

3.7シンポジウム報告 イージス艦「あたご」とはどのような船なのか?

1

杉原浩司(核とミサイル防衛にNO!キャンペーン)

 冷戦終結で廃艦にすべきだった

 「飛んだら、即、死だ」という言葉があります。英語では“if it flies, it dies !”、これがイージス艦のスローガンとして使われているそうです。そもそもイージス艦の「イージス」という言葉の由来は、ギリシャ神話の最高神ゼウスの盾なんです。つまり最強の盾という意味から、こういう命名になったと言われています。イージス艦の能力と特徴は、同時に複数の目標に対処する能力を兼ね備えた、海軍史上最強の軍艦であると説明できます。具体的に言えば、複合的に装備したさまざまなレーダー装置とコンピューターによる制御発射装置を、CICと呼ばれる戦闘指揮所で統合的に運用しています。

 その能力は、半径300マイル、1マイルが1.6キロですから480キロぐらいですが、その範囲の目標100個を同時に探知して、そこにミサイルや速射砲による同時多発攻撃を行って、破壊できると言われています。そこから、冒頭の「飛んだら、即、死だ」というスローガンが出てきています。

 では、どういうミサイルを積んでいるのでしょうか。「あたご」はハワイでの実験帰りに事件を起こしたのですが、その際の実験は「スタンダードミサイル2(SM2)」の実射試験です。これは主に航空機に対する迎撃ミサイルです。そして、SM3というのは、ミサイル防衛(MD)用の新しい迎撃ミサイルです。弾道ミサイルに対する迎撃が可能とされており、あたごには積まれていませんが、「こんごう」や「ちょうかい」というイージス艦には積まれています。加えて、毎分4500発撃てるという速射砲、さらに、海上自衛隊はまだ搭載していないのですが、アメリカのイージス艦にはご存じの通り、トマホークという有名な巡航ミサイルが多数装備されています。現在は、射程が長くより強力な「タクティカル・トマホーク」という最新型になっています。横須賀に数多くの米イージス艦が配備されていますが、そこに搭載されているトマホークの垂直発射管の総数は、500発を超えると言われています。

 歴史を少し遡りますが、そもそもイージスシステムの研究が始まったのは1972年、まだベトナム戦争が終わっていない、冷戦期です。イージスシステムの重要部分は、あたごが就役した直後の雑誌の写真(写真週刊誌『FLASH』)を見ていただくとわかりますが、真ん中の高くなっている艦橋の4面に、8角形の板状のものが付いています。この中に1面あたり4000個を超すレーダーの素子が入っています。これが、イージスシステムの要であるフェイズド・アレイ・レーダー(SPY-1)といいます。この研究が1972年に始まり、1977年には2つの目標を同時に撃墜する試験に成功します。これがイージスシステム誕生の瞬間です。もう30年以上経ちますね。

 どこが作っているかということですが、アメリカのロッキード・マーチンという、世界最大規模の軍需企業が主要な契約企業となって製造しています。とりわけ中枢のシステムは最高の軍事機密の塊で、「ブラックボックス」と呼ばれるのですが、この部分については日本側はいっさい触れることができない。ですから、修理やメンテナンスのときは、いちいちアメリカに持ち帰って修理をする形になっています(「GSOMIA」という日米の軍事秘密保全協定が締結された際、修理を日本の軍需企業に開放するという案があったが、採算上の理由で断念されたと報じられた)。

 そもそもイージス艦は何のために作られたのでしょうか。冷戦時代の仮想敵・ソ連が、とくに太平洋艦隊を中心に、アメリカに対抗して軍拡競争をやっていました。ソ連はバックファイアという非常に強力な爆撃機を開発し、多数の対艦ミサイルを発射できる能力を持っていました。その攻撃から空母を守るためにイージス艦が作られたのです。

 そう考えると本来、イージス艦は冷戦が終わった1989年、そしてソ連も崩壊したその時点で、そもそもの歴史的な役割を終えていたはずの船なんです。イージス艦に留まらず、日米安保条約自体も同様ですが、あの時点で市民の側が「イージス艦はもういらない」「無用な兵器だ」という声を上げて、廃艦にさせるぐらいの働きかけをすべきだったのでないかと思っています。それができていれば、当然ながら今回のような事件は起こりようがありませんでした。

 新たな任務―先制攻撃とミサイル防衛

 では、ポスト冷戦の時代にイージス艦は何をやったのでしょうか。中東での1991年の湾岸戦争、そして2003年に始まって今も続いているイラク戦争において、横須賀から出かけて行って、開戦時に先制攻撃の役割を担いました。湾岸戦争では「バンカーヒル」というイージス艦が、そしてイラク戦争では「カウペンス」というイージス艦がトマホークミサイルを発射して、イラクの人々を虐殺する最初の役割を担いました。その後、ミサイル防衛という新たな任務が加わっていくことになります。

 それでは、日本のイージス艦配備がどのようになされてきたのかを見てみましょう。背景には米国の圧力があると思いますが、海上自衛隊にアメリカの空母をはじめとする第7艦隊を守らせる、さらには共同作戦まで視野に入れていくという流れの中で現在に至っています。1993年の3月に、一番艦である「こんごう」が就役し、佐世保に配備されます。これにより、日本はアメリカに次いでイージス艦の保有国になりました。その後スペインやノルウェー、韓国が保有しますが、ほんの数カ国でしかありません。

 1998年までに「きりしま」が横須賀に、「みょうこう」が舞鶴に、昨年11月にハワイでSM3の実験を行った「ちょうかい」は、「こんごう」と同じく佐世保に配備されました。ここまでが、いわゆる「こんごう型」イージス艦4隻です。

 その後、現在アメリカで最も性能が高いとされる最新型イージスシステム(ベースライン7)を搭載したあたごが、2007年の3月に就役します。そして、衝突事件が起きた後の2008年には、何の反省もないまま、同じ「あたご型」のイージス艦「あしがら」が就役してしまいました。あしがらの就役に対しては、あたご事件の余韻が冷めておらず、問題の究明もなされていない中で、同型のイージス艦を就役させていいのか、少なくとも凍結すべきではないかと言う声を、本来ならば上げるべきだったと思います。残念ながら、むざむざと6隻目のイージス艦の就役を許してしまいました。

 日本のイージス艦には、たいへん巨額な税金が投入されました。こんごう型が約1200億円、あたご型は約1400億円にのぼります。6隻で7600億円もの税金が投入され、システムの維持費だけで1隻に毎年10億円かかると言われています。ロッキード・マーチン製のイージスシステムという中枢部分は特に高額で、約750億円に達し、全体の半分を占めています。船体は日本の軍需企業が製造しており、1隻だけはIHI(旧石川島播磨重工)、その他は三菱重工だったと思います。三菱にとっては非常に大きな契約になっています。

 では、日本のイージス艦に今後どういう役割が想定されているかですが、勝山拓という元自衛艦隊司令官は5つくらいを挙げています(『世界の艦船』2007年8月号)。一つ目は、「周辺重要海域の警戒監視と海洋権益の防護」です。海洋基本法という法律が宇宙基本法より前に作られたんですが、中国などを意識して、権益が競合する海域での日本の海洋権益を守れということで、そのために監視をするという役割です。

 2番目は、「重要海域のシー・コントロール」。中国の潜水艦の動きを封じ込めることなど相手の活動を制限することが想定されています。3番目は、「島嶼防衛」、離島に対する侵攻を抑止したり阻止したりする。4番目が、旧来から言われている石油等の運び道を守るという「シーレーン防衛」。そして5番目が、最近脚光を浴びている「弾道ミサイル防衛」ということになります。

 おそらくこのままいけば、これらに加えて巡航ミサイルの搭載もあり得るでしょう。ミサイル防衛だけでは弱いので、敵のミサイル基地への攻撃能力を持つべきだという声が既に出ています。アメリカからトマホークを購入しイージス艦に積もうという動きが、いずれ浮上することは間違いないと思います。今あるイージス艦のミサイル発射装置もそのまま使えるようです。

 やはり問題とすべきは、ミサイル防衛という新たな任務です。アメリカは、日本をミサイル防衛の格好の最前線基地として、「米国防衛のための盾」として位置づけて、世界の中でも突出した形で、ミサイル防衛の配備を進めています。横須賀基地には、「シャイロー」の配備を皮切りに、計5隻のミサイル防衛に対応したイージス艦を配備しています。すでに日本海に作戦海域を設定して、北朝鮮からハワイに向かうミサイルの迎撃を想定した訓練を何度かやっています。さらに、自衛隊のイージス艦もそれに同行する形の共同訓練も始まっています。

 海上自衛隊の場合は、先ほどお話ししましたが、こんごう型のミサイル防衛対応の改修が進んでおり、現在2隻、さらに2隻の改修が予定されています。

 イージス艦はもともと、同時多発攻撃に対抗できる強力な攻撃能力を持っていたわけです。アメリカの場合はトマホークを積んでいますから、相手に対して脅威を与える艦船だったのですが、そこにミサイル防衛システムという盾を兼ね備えることで、文字通り史上最強の軍艦へと進化を遂げたわけです。ようやくいなくなりましたが、ブッシュ大統領が「ブッシュ・ドクトリン」と呼ばれる先制攻撃戦略を表明して、未だに撤回されてはいないんですが、それを船として体現するのがイージス艦だと思います。

 今やアメリカの軍事戦略そのものが、ミサイル防衛の配備を通して、宇宙空間を支配しながら、地球上のどこにでも1時間以内に先制攻撃を仕掛けることができるようになってきている。「グローバル・ストライク」、地球規模攻撃と言われる態勢を整備するに至っています。その意味では、立命館大学の藤岡惇さんが言われていますが、戦争自体が「イージス化」している。盾と矛を備えた先制攻撃型の戦争に、アメリカの戦争システムが進化しているのが現状です。

 「はらわた」見せ合う危険な関係  

 このミサイル防衛が何をもたらしているのか、問題点をいくつか挙げてみましょう。

 ひとつは軍需産業の問題です。ふだんはあまり報道されていませんが、ミサイル防衛の導入を通して、日本でも「軍産学複合体」が、もちろん日本の場合はまだスケールは小さいのですが、確実に台頭しています。日本の軍需産業が、アメリカのそれと一体化しつつあります。対等に一体化するわけではなく、アメリカの戦略に組み込まれる形で、従属する形で一体化する、統合されていくというプロセスがいま進んでいます。

 象徴的なのが、おそらくあたごが将来的に搭載すると言われている、次世代型の新しい海上配備型迎撃ミサイルである新SM3というミサイルです。それをいま日米が共同開発しています。日本側は、三菱重工を中心に、「ノーズコーン」と呼ばれる、ミサイル先端を保護する覆いなどを開発しています。

 この共同開発を「はらわたを見せ合って」行おうという、すごく象徴的な発言がありました。これは、大古和雄さんという防衛庁(当時)の防衛政策局長による、2006年の日米安保戦略会議での発言です。守屋武昌前防衛事務次官らの軍産疑獄事件で逮捕・起訴された、秋山直紀という軍需産業と政治家をつなぐ「フィクサー」が仕切って行った会議です。2003年に始まり、初期には国会脇の「憲政記念館」という憲法を記念する施設で開催されました。迎撃ミサイルの実物大模型などの兵器展示もしながら、日米の軍需産業や「国防族」議員、シンクタンク関係者が一同に会して、ミサイル防衛をはじめとした日本の軍備強化について議論を繰り広げました。

 私も2003年と2005年に正式に申し込んで入場して、写真も撮ってホームページに載せています。その会議の場で大古局長が、新しいミサイルの開発のためには、日米双方が「はらわたを見せ合う」ことが必要だと発言したのです。「はらわた」とは要するに最高度の軍事機密です。それを見せ合って、世界最先端のミサイル防衛システムを開発していこうじゃないかというわけです。

 将来的には、現在のイージス艦よりもさらに機能を強化した、新しい大型のイージス艦(CGX)、1隻なんと約3800億円かかると言われていますが、その中枢システムの開発を日米でやろうという提案がなされています。リチャード・アーミテージという元国務副長官と、オバマ政権の駐日大使に起用が内定したジョセフ・ナイとが共同議長になって、2007年2月に発表した第二次の報告書に、その要求が書かれています。アーミテージ自身も来日講演で、その必要性を強調しています。そうしたシステムに日本の軍需企業が組み込まれ、それに留まらず、コンピューターなどの日本の民生技術も組み込まれていくプロセスが、いま急速に進展しています。

 そして見逃せないのは、このミサイル防衛を通して、歴代政権に作ることを余儀なくさせてきた憲法9条に基づく平和原則が、なし崩し的に骨抜きにされつつあることです。武器輸出禁止三原則は、ミサイル防衛を例外にするという形で、日本の武器部品がアメリカに渡ります。また、アメリカ向けミサイルを自衛隊が迎撃することも想定されており、集団的自衛権の不行使という原則に違反することになります。さらに、宇宙空間で撃ち落とすわけですから、宇宙の平和利用原則(宇宙基本法成立により崩されましたが)に抵触しています。

 そのことと絡みますが、「スターウォーズの危険」も指摘せざるを得ません。アメリカは2008年2月に、ヒドラジンという有害物質が積まれており落ちたら危険だという口実で、自国の偵察衛星をSM3ミサイルによって破壊しました。ということは、自衛隊が保有するSM3も衛星破壊兵器(ASAT)として転用可能なことを示しています。その意味では、非常に危険なミサイルを自衛隊は持っていることになります。

 加えて、ミサイル防衛の問題点の中で見過ごせないのは、ハワイにミサイル防衛などの航空作戦を統括する司令部が置かれ、それと直結する形で横田基地に日米共同統合作戦センターが作られようとしていることです。府中にある航空自衛隊の司令部を横田に移転させるために、約500億円をかけた工事が進んでいます。年明けの1月15日にも、市ヶ谷の防衛省を中心に、ミサイル防衛作戦も含んだ「キーン・エッジ」という日米共同演習が行われたばかりです。

 「ジョージ・ワシントン」という原子力空母が横須賀に配備されましたが、この空母とイージス艦などが探知情報を共有して、相手の攻撃に対してより強く守りながら反撃していく、CEC(共同交戦能力)というシステムも導入され始めました。「空を見張る巨大な目」と例えられますが、そういう形で、確実に横須賀の第7艦隊の能力も強化されています。

 海は誰のものでもない

 さらに、今回のあたご事件にも関連する非常に大事なポイントですが、あたごが起こした事件の直前に行ったのが、SM2という対航空機用ミサイルの約31億円もかけての実験です。海自のイージス艦が何度もハワイに出かけて行って、30億円もかかる実験を繰り返してきていたのです。

 ミサイル防衛用のSM3の実験も、カウアイ島にある太平洋ミサイル射場という同じ実験場で繰り返されています。その模擬ミサイルの発射施設は、実はハワイの先住民が先祖代々墓地にしていた土地を、事実上強奪する形で建設されています。そもそも、1893年にハワイ王国をアメリカの海兵隊が侵攻して武力転覆させ、1898年に併合したという歴史があります。その後、島の大事な土地に150以上の軍事施設が建設されました。聖なる山々にはレーダーが配置され、海の中にもソナーが設置されて、クジラや魚たちに被害を与えています。ミサイルが発射されるたびに過塩素酸塩などの有害物質が排出され、天然塩田や海に被害を及ぼしている事実も、ハワイの人たちからの告発によって明らかになっています。日本がこのハワイの実験場でSM2やSM3の実験を繰り返すということは、先住民に対する抑圧的な加害行為ですから、ハワイでの実験自体を見直すべきだと思います。太平洋ミサイル射場は閉鎖されるべきでしょう。

 昨年11月にハワイで行われた、ちょうかいによるSM3の実験は、見事に失敗しました。当たりませんでした。それにも関わらず装備が認定されて、ちょうかいに実戦配備がなされるという、まったくデタラメなことが進んでいます。日本のミサイル防衛に投入された税金は、すでに1兆円近くになっていますが、将来的には6兆円に及ぶとの試算(米ランド研究所)さえあります。

 最後に今後の課題を述べます。あたごの事件が象徴しているのは、そもそも海は誰のものでもない、軍艦の居場所など本来ないということではないでしょうか。その原点に返って考えるべき時だと思います。アーミテージは、「アジアはまず何をおいても海軍戦域であり、米国の防衛調達をそのニーズに合わせる必要がある」という発言を『WEDGE』(2009年1月号)という日本の雑誌でしています。まさしく武器商人としての面目躍如というところですが、彼らのなかでは海というのは戦域であり、兵器ビジネスの対象なんですね。しかし、それは大間違いだと思います。海というのはそもそも戦争をやる場所ではありません。自然と人間が豊かな恵みのなかで生きていく、そこを汚さずにそこで暮らしていく、そういう場所に本来すべきであるという視点が、今回あらためて問われているのではないでしょうか。

 ミサイル防衛の問題に即して言えば、ミサイル防衛のように兵器に兵器で対応すれば、軍拡競争が進展するしかないわけです。実際に北東アジアでは、ミサイル防衛やジョージ・ワシントンの配備などが中国を刺激し、中国が非常に多額の経費をかけて兵器を増強するという悪循環がすでに始まっています。そうではなく、やはり今こそ北東アジアを非核地帯、加えて、他国を攻撃できるような能力を持ったミサイルを配備しないという非ミサイル地帯に変えていくために、きちんと議論する場を持とうじゃないかという提案を、本来日本こそがすべきです。まず真っ先に、アメリカのイージス艦が装備しているトマホークの発射態勢を解除させ、順次撤去させていく、そういう働きかけこそが必要でしょう。

 最後になりますが、あたごの事件は、ある意味ではイージス艦をはじめとする海軍が持っている本質を、非常に象徴的な形で残酷に現してしまったのだと思います。ハワイの状況もそうですが、弱くしんどい立場にある人たちや、海に棲む生き物たちにしわ寄せを与えながら、海だけでなく陸も宇宙さえも支配して兵器を張り巡らすというアメリカの動きに、日本が一緒になって積極的に加担しています。けれども、そういうやり方はもう歴史的にも終わりにしなければいけません。特に、世界的な金融危機の最中で、貧困が拡大して環境問題を含めて私たちの生存自体が脅かされる状況になっています。そうしたなかで、税金をどういうふうに使うべきかという視点に立つとき、1隻1400億円のイージス艦や、総額6兆円にも達するような無駄で危険なミサイル防衛システムにお金を使うような時代ではないだろうという声を、より大きく上げていきたいと思っています。

<核とミサイル防衛にNO!キャンペーン>

[HP]http://www.geocities.jp/nomd_campaign/

[第2HP]http://www.anatakara.com/petition/index2.html

[参考図書]

『グローバリゼーションと戦争』(藤岡惇、大月書店)

『宇宙開発戦争~ミサイル防衛と宇宙ビジネスの最前線」

(ヘレン・カルディコット他、作品社)

『狂気の核武装大国アメリカ』(ヘレン・カルディコット、集英社新書)

『覇権か、生存か』(ノーム・チョムスキー、集英社新書)

『ミサイル防衛~大いなる幻想』(デービッド・クリーガー他、高文研)

『イージス艦入門』(イカロス出版)

『「戦地」派遣』(半田滋、岩波新書)

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コメント

はじめまして。
「明日も晴れー大木晴子のページ」を書いています。
杉原浩司さんのイージス艦「あたご」の話を読みにお訪ねしました。
20年にも及ぶ活動に頭がさがり、私も微力ながら頑張って行こうと勇気をいただきました。
ページのリンク集にこのブログをリンクさせて頂きました。
よろしくお願いいたします。

ありとあらゆる点が違います。

>毎分4500発撃てるという速射砲
CIWSのことでしょうか?それならば機関砲とするべきですし、速射砲ならば16-20 発/分です。

>イージス艦は冷戦が終わった1989年、そしてソ連も崩壊したその時点で、そもそもの歴史的な役割を終えていたはずの船なんです。イージス艦に留まらず、日米安保条約自体も同様ですが、あの時点で市民の側が「イージス艦はもういらない」「無用な兵器だ」という声を上げて、廃艦にさせるぐらいの働きかけをすべきだったのでないかと思っています。

まず日米安保についてですが、これは敵が対ソ連から北朝鮮などに変わっただけなのでまだ役割は終えていません(というか新たな役割ができた)。
また、このblogにもありましたが1400億円もかかった艦をそんな一瞬で廃艦にしてはもったいなさ過ぎます。

>それができていれば、当然ながら今回のような事件は起こりようがありませんでした。
  
   事件→事故
あと、それはぶつかる船が変わるだけで船がこの世にある限り衝突は起き続けますよ。

>イラクの人々を虐殺する最初の役割を担いました。

民間人を殺してるように聞こえますが、トマホークは精密誘導兵器なので無差別に民間人を殺したりしません。

>そして、衝突事件が起きた後の2008年には、何の反省もないまま、同じ「あたご型」のイージス艦「あしがら」が就役してしまいました。

あたごに欠陥があったわけでなく監視などの問題なのであしがらの就役に対しては反省する点がありません。

>武器輸出禁止三原則は、ミサイル防衛を例外にするという形で、日本の武器部品がアメリカに渡ります。

武器輸出三原則のことでしょうか。ならばwikipediaから抜粋しますが「武器輸出三原則は共産圏と国連決議による武器禁輸措置をとられた国、及び紛争地域への武器輸出を禁止したものであり、他の地域への武器輸出は「慎む」とされているため、武器輸出そのものを禁止しているわけではない。」とあり、問題ありませんよ。

>アーミテージは、「アジアはまず何をおいても海軍戦域であり、米国の防衛調達をそのニーズに合わせる必要がある」という発言を『WEDGE』(2009年1月号)という日本の雑誌でしています。

これはおそらく、米軍がアジアで活動する場合は沿岸部に大都市が多く、また、同盟国も少ないことから、海軍力が主力となる。ということを言いたかったのでは?

>北東アジアでは、ミサイル防衛やジョージ・ワシントンの配備などが中国を刺激し、中国が非常に多額の経費をかけて兵器を増強するという悪循環がすでに始まっています。

順番が逆です。中国が軍拡を始めて、それに対し、日米が怒っているのです。

>北東アジアを非核地帯、加えて、他国を攻撃できるような能力を持ったミサイルを配備しないという非ミサイル地帯に変えていくために、きちんと議論する場を持とうじゃないかという提案を、本来日本こそがすべきです。

中国も韓国も北朝鮮もロシアもその提案には100%乗ってこないでしょうし、そうなればアメリカも乗ってきません。
 


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