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「平権懇」☆関係書籍☆残部僅少☆

  • ●大内要三(窓社・2010年): 『日米安保を読み解く 東アジアの平和のために考えるべきこと』
  • ●小林秀之・西沢優(日本評論社・1999刊): 『超明快訳で読み解く日米新ガイドライン』
  • ●(昭和出版・1989刊): 『釣船轟沈 検証・潜水艦「なだしお」衝突事件』
  • ●西沢優(港の人・2005刊・5000円+税): 『派兵国家への道』
  • ●大内要三(窓社・2006刊・2000円+税): 『一日五厘の学校再建物語 御宿小学校の誇り』
  • ●松尾高志(日本評論社・2008刊・2700円+税): 『同盟変革 日米軍事体制の近未来』
  • ●西沢優・松尾高志・大内要三(日本評論社・2003刊・1900円+税): 『軍の論理と有事法制』

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2009年4月

2009/04/28

読む・読もう・読めば 53

グアム協定を読む

日米間のグアム協定が18日に衆議院本会議で可決され、参議院で審議が行われている。参議院で否決されても5月中旬には成立してしまう。正確には「第三海兵機動展開部隊の要員及びその家族の沖縄からグアムへの移転の実施に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定」という。すでに200651日に日米安保協議委員会で合意し、本年217日に来日したヒラリー・クリントン国務長官と中曽根外務大臣とが署名した政府間協定だから、本来は国会を通す必要はない。わざわざ国会に上程して条約なみのものにするのは、たとえ政権交代があっても必ず実施するという縛りのためだ。

米第三海兵隊は沖縄に普天間飛行場のほか8箇所にキャンプ・訓練場を持つ。2014年までに一部をグアムに移転して沖縄の負担を減らすから、グアムの基地整備は日本負担で、というのが協定の趣旨。普天間は県内の名護市辺野古への移転で、環境破壊が明白なため反対運動が根強く続いているし、本当に削減効果があるかどうかは疑問だ。だいたい移転費用というから引っ越し代かと思えば、違うのだ。

日本の出費分は司令部庁舎、教場、隊舎、学校、家族住宅、基地内インフラ整備に使われる。家族住宅用地は1エーカー(約4000㎡)あたり5.6戸、二等兵用でも120㎡以上の建物という、なんとも豪勢なもの。締めて日本負担は609000万ドル(国民1人あたり約4700円)。米負担は燃料・弾薬施設、道路整備など418000万ドル。という数字はまことにドンブリ勘定であって、協定7条に「未使用残額」は返還される規定があるが、すぐその後には日本の同意があれば「他の個別の事業に使用することができる」とある。利子についても同じく同意を得て使うことができる。要するにいったん日本が払ったら1銭も返ってこない。自民・公明政権は米国にはなんとも気前の良いことだ。

必要な費用を積算するのではなく、総額でふっかけて少し譲歩したような顔をする、という米国のやりかたは、72年沖縄返還のときの日本負担と同じ、と岩波新書『沖縄密約』で西山太吉氏が書いている。   (安保条約発効から57周年の428日記)

2009/04/15

「シンポジウム イージス艦あたごによる漁船沈没事件を考える」

3月7日に毎日ホールで開催した「あたごシンポジウムの記録」が、31ページの冊子にまとまりました。
「あたご」事件とは何か     大内要三
海難審判で何が争われたか  田川俊一
「あたご」とはどのような船なのか 杉原浩司
資料・事件の経過/艦船事故調査中間委員会(抄)/防衛省改革会議報告書(抄)海難審判所勧告/海難審判所裁決(抄)
送料込500円(ご希望の方は連絡先090-5341-1169・杉山まで)
●次回 運営委員会は4月30日です
午後6時20分 毎日新聞社受付にお集まりくださいませ

2009/04/14

読む・読もう・読めば 52

書籍流通のオルタナティブ

もともとは文学評論畑の出の方だと思うが、行動する批評家の大澤信亮氏が、出版社や取次を通さない書籍流通の別の市場を構想している。昨年暮れに相次いで出た『フリーターズフリー』2号と『ロスジェネ』2号で。巨大市場とは別にコミケ(コミックマーケット)やフリマ(フリーマーケット)が成立していることからの発想のようだが、より直接的には、上記2誌の刊行企画を持ち込んだ出版社の対応からであるようだ。

大澤氏らの構想そのものは実際に掲載された誌面で読んでいただきたいが、ひとりの編集者として(現流通機構に縛られて多くの出版企画を没にしてきた痛みをもつ者のひとりとして)大いに共感した文章を、少しだけ引用する。

ひとつは物書きとしての矜恃(違うかな)について。「出版社や取次や書店を敵視しているのではありません。みんなギリギリだということはわかっている。しかし、採算度外視のボランティア的な試みを続けるなら、若者の労働問題に物書きとして関わる私の当事者性がなくなってしまう。先行投資的に話題を作って、商業出版へ勝ち抜けるという、つまらないルートしかなくなる。」

もうひとつは「無料で配れ」という意見への反論。「お金を払ってものを買うとは、そのお金を得るために払った自分の努力を、敬意をもって他者の努力に譲渡するということです。それはイデオロギーとは別のレベルで『社会』について考えることでもあります。私は『無料で配れ』という放言に、働くことに苦しんだ人の感覚を認めません。」

本が売れなくて困っているのは、著者も編集者も出版社も流通業者も小売店も同じだ。文字を読み理解する能力のある人が減ってきているからではないか、という推測は恐ろしくて誰もしないが。流通過程がいちばんの問題だろうということから、これまでにも独自の流通機構が、中小出版社などによってさまざまに模索されてきたが、壁は厚かった。新しい世代の新しい構想の展開に注目したい。 2009414日)

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