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「平権懇」☆関係書籍☆残部僅少☆

  • ●大内要三(窓社・2010年): 『日米安保を読み解く 東アジアの平和のために考えるべきこと』
  • ●小林秀之・西沢優(日本評論社・1999刊): 『超明快訳で読み解く日米新ガイドライン』
  • ●(昭和出版・1989刊): 『釣船轟沈 検証・潜水艦「なだしお」衝突事件』
  • ●西沢優(港の人・2005刊・5000円+税): 『派兵国家への道』
  • ●大内要三(窓社・2006刊・2000円+税): 『一日五厘の学校再建物語 御宿小学校の誇り』
  • ●松尾高志(日本評論社・2008刊・2700円+税): 『同盟変革 日米軍事体制の近未来』
  • ●西沢優・松尾高志・大内要三(日本評論社・2003刊・1900円+税): 『軍の論理と有事法制』

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2009年6月

2009/06/29

読む・読もう・読めば 57

17条憲法の再来?

大川きょう子「幸福実現党」党首のポスターに、「憲法9条改正。北朝鮮のミサイルから日本を守ります。」と書いてある。ノドンが飛んできたらミサイル防衛システムでも防げないと思うが、どうやって憲法改正で防ぐのか。大川隆法「幸福の科学」総裁(幸福実現党創立者)が615日に発表したばかりの「新・日本国憲法試案」を読んでみた。

まず驚いたのはその簡潔さだ。日本国憲法が前文650字弱+103条であるのに対して、この試案は前文83字+16条。厩戸皇子(聖徳太子)がつくったとされる17条憲法にちなんだらしく、第1条には「国民は、和を以って尊しとなし、争うことなきを旨とせよ。また、世界平和実現のため、積極的にその建設に努力せよ。」とある。和を尊ぶのも世界平和の建設もまことに結構だが、憲法に冒頭から「せよ」と書かれていると、国民のひとりとして落ち着かない。フランス大革命以来、憲法とは獲得した新政権を守り、かつ独裁権力にならぬよう新政権を縛るものだと思う。国民に命令するものを憲法というのだろうか。

2条は信教の自由。3条以下、国民投票で選出された大統領が国家元首・国防責任者であり、大臣を任免、陸海空の防衛軍を組織する。「大統領令以外の法律」は国民によって選ばれた国会議員によって構成される国会が制定する。大統領令と国会による法律が矛盾した場合は、最高裁長官がこれを「仲介する」が、2週間以内に結論が出なければ大統領令が優先する。最高裁長官は「法律の専門知識を有する者の中から徳望のある者を国民が選出する」。巨大な権力を持つことになる大統領は、よほど立派な人でなければならないだろうが、大川夫妻が大統領・最高裁長官に就任することを想定しているのかもしれない。

幸福実現党の憲法試案を読んでみたが、なぜ憲法を改正すればミサイルから日本を守ることができるのか、よく分からなかったので、同党の「主要政策」を見る。「『毅然たる国家』として独自の防衛体制を築きます。北朝鮮が核ミサイルを日本に撃ち込む姿勢を明確にした場合、正当防衛として、ミサイル基地を攻撃します。」とある。このためには憲法改正が必要、ということらしい。しかし私たちは日本国憲法のもとに「毅然たる国家」をつくる努力をしつつ、「北朝鮮が核ミサイルを日本に撃ち込む姿勢を明確に」することのないようにも努力したい。  2009年6月29日)

2009/06/25

「2009憲法フェスティバル」を振り返って

いま「憲フェス通信最終号」(5号)の作成に追われています。今年、大勢で参加してくれた高校生からの原稿を2本載せる予定です。どのような原稿が寄せられるのか期待しているところです。昨年の秋に準備を始めてから「憲フェス」の仲間になった方の原稿も載せることが決まっています。来年はどのようなメンバーでどんな企画になるのか・・・・・・。

今年は劇作家であり、作家の竹内一郎作・演出の「リーディング 虎の杖」を上演しました。この「虎の杖」はフィリピンにあったアメリカのクラーク・スービックの両基地を撤退させた話です。基地がなくなったら市民の生活はどうなるのか? 沖縄の米軍基地撤去と通底しています。この戯曲は国家主権の問題を国民生活の視点から描いたものでした。

竹内さんには山口真生さん(弁護士)とのトークにも登場していただきました。山口さんは横田基地公害訴訟弁護団の一員です。お二方を「平権懇」の8月企画にお誘いしています。

普天間かおりさんは、沖縄生まれのシンガーソングライターです。彼女は小さいころから基地を見て生活をしてきました。歌の創作にあたっては沖縄の心を大切にしています。「私の歌を聴いて戦争をしないと思うようになってほしい。それが私の目標です」と語っていたように熱のこもった歌唱でした。熱が入りすぎ「さとうきび畑」を歌った後の語りでは涙ぐんでいました。

金子勝さんは、テレビで見せる顔とは違い、アジテートに近い語り口でした。「バラク・オバマアメリカ大統領はウォール街に取り込まれてしまった。もはや自分たちで世界の経済を考え、新しく構築していく以外に将来の不安は消えない」と語っていました。

「憲法フェスティバル」は市民がプロデュサーとなり「憲法への招待」をキワードに1年に1回の舞台づくりと通年の「よもやま講座」の取り組みを進めています。前述した「通信 最終号」を出した後の7,8月は個々人の活動にもどり、充填機間となります。

9月の「合宿」で翌年の5月の情勢を考えながら内容の討議、議論を行います。今年の取り組み終盤には「もっとアクティブな取り組みが現在の情勢では必要ではないのか」という意見も仲間から出されていました。「合宿」でどのような議論が行われるのか楽しみです。「2010憲法フェスティバル」も「憲法の招待」にふさわしい舞台を創りたいものです。

2009/06/23

「平権懇」学習会2009

●平和的生存権の新たな展開――長沼訴訟からイラク派兵違憲訴訟へ

砂川裁判以来、基地訴訟にかかわってきた弁護士に、平和的生存権=平和に生きる権利の初心と現在を聞く。

7月18日(土)14時~16時

会場 スモン公害センター(新宿区新宿2-1-3 サニーシティ新宿御苑1001)

参加費 500円

講師 新井 章さん 1931年生まれ。前茨城大学教授。著書『憲法第九条と安保・自衛隊』『労働基本権保障と制約の法理』『体験的憲法裁判史』など。

●横田基地見学ツアー――日米同盟変革の現場を見る

在日米軍司令部、日米共同統合作戦調整センターのある横田基地が、

年に一度の友好祭で公開されるのを機会に。

8月22日(土)正午 JR青梅線牛浜駅東口スーパー前集合

資料代 1000円

案内人 池田吉人さん、近森拡充さん(東京平和委員会)

友好祭見学の注意事項等は基地のホームページ

http://www.geocities.jp/rhpqq324/ を参照

●世界経済危機とアメリカ「覇権」への挑戦

米国発世界経済危機はどこへ向かうのか。現代世界経済・日中経済

関係の専門家が、平易かつ縦横に語る。

10月9日(金)18時30分から

会場 文京区民センター会議室(予定)

参加費 500円

講師 岩田勝雄さん 1945年生まれ。立命館大学経済学部教授。著書『現代世界経済と日本』『現代国際経済分析論』『グローバル化と中国経済政策』など。

●日本軍需産業のゆくえ

科学技術史の研究者が、ミサイル防衛など米国の軍事経済と日本

の産業・技術の一体化について解説する。

12月12日(土)14時~16時

会場未定

参加費 500円

講師 山崎文徳さん 立命館大学。論文「『被害』の最小化と精密誘導兵器」「アメリカの軍事技術開発と対日『依存』」「原爆症認定集団訴訟運動の到達点」など。

日時・会場は変更することがあります。「へいけんこんブログ」でご確認を。

2009/06/15

読む・読もう・読めば 56

海保ならいいのか

4月23日に衆議院で可決されながら、迷走国会で店ざらしにされていた海賊対処法案の扱いが急転、6月19日に参議院本会議で否決、同日衆院再決議で成立の見込みという。あらためて法案を読んでみると、ソマリアのソの字もない。公海と日本の領海・内水、つまり他国の領海以外ならどこでも海賊行為を取り締まる法律であって地域無限定。期間限定もない。保護対象の限定もないのは、外航船は「日本船」といっても船籍はパナマやリベリアの便宜措置船が多いし、船員も外国籍の人ばかりだからだ。

実際に「海賊行為に対処」するのは海上保安官と自衛隊員の共同作業になる。目玉は第6条の武器使用基準だ。警察官職務執行法7条の準用は、①犯人の逮捕または逃走の防止、②自己もしくは他人に対する防護、③公務執行への抵抗の抑止、の3ケースで、基本は威嚇射撃だが、④正当防衛・緊急避難、⑤相手が死刑・無期・3年以上の懲役・禁固刑に該当する凶悪犯罪を犯した時、⑥逮捕・拘留に際し第三者から抵抗を受ける時の3ケースでは、危害射撃ができる(相手を死傷させてもやむを得ない)。さらに今回は、⑦相手船の進行を停止させるために他に手段がないと信ずるに足りる相当な理由のあるとき、⑧その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で、でも武器使用ができる。⑧など、いくらでも恣意的に解釈できそうだ。

国連平和維持活動の武器使用には2タイプがあり、この分類でいえばこれまで自衛隊はaタイプ、つまり自己保存のための武器使用しか認められていなかった。昨年のテロ対策補給支援法でも「自己又は自己と共に現場に所在する他の自衛隊員若しくはその職務を行うに伴い自己の管理下に入った者」まで守る範囲を広げたが、aタイプの範囲内だった。それが今度はbタイプ、つまり任務遂行にあたり妨害者と戦うための武器使用が解禁されることになるのではないか。

じつは海上保安庁は自衛隊に先立って、任務遂行のための武器使用を認められていた。1999年3月に巡視船15隻を出動させながらに能登半島沖で不審船を取り逃がしたことの反省から、01年11月2日に海上保安庁法を改正し、20条2項に上の⑦⑧を加えていたのだ(ただし日本の領海・内水で、という限定つき)。これを根拠に翌月、九州南西海域で不審船と銃撃戦を行い、不審船は自爆して乗員全員が死亡した。

海上保安庁は本来、海における国境紛争を戦闘行為にエスカレートさせないために、海上自衛隊に先立って創設されたはずだった。だから海上保安庁法25条には「この法律のいかなる規定も海上保安庁又はその職員が軍隊として組織され、訓練され、又は軍隊の機能を営むことを認めるものとこれを解釈してはならない」と明記されている。その海上保安庁がいまや1000トン、2000トン級の大型船を持ち(プルトニウム輸送船の護衛用に建造された巡視船「しきしま」は6500トン)、40ミリ機関砲を積む。その海保が領海外で自衛隊と共同して事実上の戦闘行為をするようになる。  (2009年6月15日)

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