「おおすみ事件」不起訴の不当決定!
「おおすみ事件」不起訴の不当決定
12月25日、広島地方検察庁は、「おおすみ事件」の不起訴処分を発表した。14年1月15日に自衛艦「おおすみ」が瀬戸内海で釣船に衝突し2人が死亡、2人が負傷した事件について、裁判をする必要はない、という決定だ。発表文書によれば、「捜査により収集した証拠を検討したところ」釣船側が直前に右転したことが衝突の原因だからと考えられ、自衛艦側は予見も回避もできなかった、業務上過失往来危険・業務上過失致死傷の嫌疑不十分のため不起訴。釣船の船長は死亡しているため責任が問えないから不起訴。
納得がいかない。「真相究明を求める会」がこの事件に関する運輸安全委員会の船舶事故調査報告書(1月29日)の問題点を指摘してきたのに、公開の法廷で審理することをせず、わずか1頁の発表文書で「終わり」にしようとしている。自衛艦が6分前に進路を変えなければ進路が交叉することはなかったし、見上げるような大きな船の側面に自らぶつかっていく者はいないだろう。
検察庁発表を「中国新聞」は1面トップで報道、「朝日新聞」東京版は第3社会面に1段15行だった。